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中国茶の種類
■六つの分類『白茶・青茶・緑茶・黒茶・黄茶・紅茶』
お茶はどのようにして生まれてきたのでしょう。中国の神話では東洋医学の始祖といわれる神農が日に72種類の薬草を口にして効能を調べ、1日の終わりにその得を消すためにお茶を用いたのがその始まりとされていると書いてある本もあります。
中国茶の種類は、製法等の違いによって大きく6種類に分けられます。
不発酵茶の「緑茶」、半発酵茶の「白茶」「黄茶」「青茶」、後発酵茶の「黒茶」、完全不発酵茶の「紅茶」ひと言で”中国茶といっても、その味と香りは様々です。
製法の違いがお茶の特質を決め、発酵度の強弱が持ち味を大きく左右します。その数は星の数ほどあり、複雑に見える中国茶ですが、六分類を手がかりに飲み比べてみるとそれぞれのお茶の特徴が簡単に理解できます。
福茶では、花茶も取り扱っておりますので、花茶のご説明も入れてあります。美しい花茶もぜひお楽しみ下さい。
■白茶
茶葉が持つ優雅な資質を、自然の力を借りて引き出しているのがこのタイプのお茶です。芽が大きく育つ特殊な茶樹の新芽や鮮芽を陽にさらし、葉脈が少し紅く色づいたら、不炒不揉、炒ったり揉んだりしないで作ります。水色淡く橙黄色で、味はかすかに甘く刺激なく「蘭の花」のような軽い発酵香に特徴があります。春摘みの、新鮮なものほど香りが良いのは緑茶と同じです。脳、細胞、内臓の緊張をとくともいわれる白茶は、仕事の合間のティーブレイクに最適。遅くとも1〜2年のうちに飲みきりましょう。
■青茶
日本で最も有名な中国茶の烏龍茶は、この青茶に属します。ある程度、発酵を進ませてから、それを途中で止めてしまうため、半発酵茶と呼ばれています。「半」とはいうものの、発酵度が50%というわけではありません。発酵の度合いは15%〜70%と幅が広く、種類も豊富。それ故に味や香りは緑茶に近いものから紅茶のようなものまでバラエティに富んでいます。青茶は「香りを聞く」といわれるほど、香り高いのが魅力です。それを十分に堪能するために編み出された茶道具や茶器も多くあります。
意外にも青茶の歴史は新しく、製造されるようになったのは、清の時代(17世紀〜20世紀)これまでにない香り高いお茶の登場に多くの人が愛好し、ウーロン茶の生産量は大幅にアップしました。この頃より中国六大茶の分類がされるようになりました。
■緑茶
「緑茶」は、葉を発酵させないため、摘みたての葉の清々しい香りが生きています。お茶の故郷の中国でも緑茶が主流。味を重視する日本茶に対し、主に釜でいる製法を用いて青いフレッシュな香りを引き出しています。緑茶は鮮度が命です。中国には春・夏・秋と年3回茶摘みがありますが、その中でも春摘みの緑茶はとりわけ香り高くビタミンC、カフェインもたっぷり、朝の目覚めにうってつけです。できるだけ新しいものを買い、キャニスター(缶)に入れて冷暗所に保存、1年以内に飲み切りましょう。
■黒茶
緑茶を発酵させ、蒸して固めた古典的な後発酵茶が黒茶です。茶葉を麹黴(こうじかび)の働きによって発行させているので、独特の風味を持ち、飲む時も洗茶※6してからいただくのが決まり。
洗茶することで茶のちりやほこり、匂いなどを洗い流し、茶葉を開かせやすくするのです。
産地は雲南省が中心で、固形のタイプとそれを解したタイプ(散茶)とがあります。ちなみに黒茶を淹れるときは、黒茶の香りがその茶壺(ちゃふー)に移ってしまうので、できれば専用の茶壺を用意するか、蓋碗で入れるようにしましょう。
■黄茶
緑茶に似たふくよかで上品な味わいの黄茶は、「悶黄」というこのお茶独自の工程でわずかに後発酵させた「弱後発酵茶」です。
水色が黄色みがかっていることから黄茶と呼ばれています。
発酵度は低く、どちらかというと緑茶に似た上品な味わいが特徴です。味わうだけでなく「見て楽しむお茶」でもあり、昔の皇帝や文化人たちも茶葉が上下にゆらゆらとゆれるさまを眺めていたといいます。生産者が少なく、大変貴重なお茶なので、手に入ったらガラスの器にいれ、好きな音楽を聴きながら、ゆったりと茶葉のゆらぎや味わいを楽しんでいただきたいです。
■紅茶
世界の紅茶の歴史は中国茶から始まる
茶葉の物酸化酵素の働きによって、十分に発酵させた完全発酵の紅茶。文字通り、紅い水色、紅い茶殻が特徴です。紅茶と言えば、インドやスリランカ産が有名であり、種類豊富な中国茶の中では、中国紅茶の存在は影に隠れてしまいがちです。しかし、実は紅茶の起源中国なのです。
17世紀初頭ごろにヨーロッパに伝わると、多くの人たちに愛飲されるようになりました。今では世界で生産されているお茶の7割が紅茶だという。
中国紅茶は、インドやスリランカ産に比べて、タンニンが少なく、渋みをあまり感じません。
また、英国の紅茶のように、ミルクや砂糖を加えたり、茶葉をブレンドさせたりせず、そのままストレートで飲むのが基本です。
■花茶
花茶には3つのタイプがあります。
①緑茶・青茶・黒茶・紅茶などの茶葉に花自体を混ぜたもの。
②花の香りだけを茶葉に移したもの。
③花自体をお茶としていただくもの。
いずれも香りや味、花の入っているタイプはその形をも楽しむことができるため、使用する茶器は、透明なグラス・ポット・蓋碗などで淹れると美しくて良いでしょう。
香り付けとして多く使われるのは、ジャスミン・玫瑰(メイクイ)・桂花など、香り高い花茶が使用されます。
玫瑰は、花自体としていただいても美味しく、女性に喜ばしい効果も多くリラクゼーションも高いお茶です。
他に菊茶も有名で、花の持つ効能を求めて飲む方も多くいらっしゃいます。
【注意】
妊娠している方は、花茶は飲まないで下さい。
アレルギーのある方は、気を付けて確認してからお飲み下さい。