黒茶

黒茶は半発酵茶です。明の時代に四川省で誕生しました。
昔は、交通が不便で、四川省から西北省へと運ぶ際、茶葉を積んでおく時間が長かったため茶葉が発酵してできたのが黒茶です。
茶葉に含まれるポリフェノールが酸化して、発酵状態となり、茶葉の色も緑から黒へ変化し黒茶独特の味わいが生み出されました。

黒茶にはあまり上質な茶葉を使わないのが一般的です。先端の芽から5〜6番目くらいまでの葉を積み、中でも枝の太い部分を選んで加工しています。

緑茶を発酵させ、蒸して固めた古典的な後発酵茶が黒茶です。茶葉を麹黴(こうじかび)の働きによって発酵させているので、独特の風味を持ち、飲む時も洗茶してからいただくのが決まり。
洗茶することで茶のちりやほこり、匂いなどを洗い流し、茶葉を開かせやすくします。
産地は雲南省が中心で、固形のタイプとそれを解したタイプ(散茶)とがあります。ちなみに黒茶を淹れるときは、黒茶の香りがその茶壺(ちゃふー)に移ってしまうので、できれば専用の茶壺を用意するか、蓋碗で入れるようにしましょう。